ホッケ講座2


マキエについて

広い海の中で自分が仕掛けを投入しているポイントに魚を寄せるためにはマキエが必需品です。
特にホッケ釣りの場合、マキエを持たずにマキエを撒いている人のそばへ寄ってきて釣るハイエナ釣り師が多くいます。
自分が寄せた魚を横からかっさらうように釣られて気持ちのいい人はいませんね。
僅かな金額で用意できるものですから、「マキエを持たずに釣るのはマナー違反」だと思って必ず準備してください。
ホッケのマキエには市販の粉末状集魚材にアミエビなどを混ぜて海水でこねたものが一般的です。

■1日の標準使用量

海水適量
粉末集魚材
1袋
 
アミエビ冷凍ブロック
1個〜2個
   

●均一に混ぜるには、アミエビブロックを数時間室温で放置し柔らかくしてから包丁で削ぐように切り、集魚材+アミエビ+集魚材…というように重ねて予めバッカンに作っておくといいでしょう。
当日に買ってもなかなか溶けませんよ。
●釣り場でマキエを作る場合は、海水を入れ過ぎないようにしましょう。
アミブロックが溶ける際に水が出るので、少なめくらいでちょうど良くなります。
少なければ追加できますが、ベシャベシャのマキエは使いにくいですよ。

マキエには、この他にも様々なものが利用できます。
それぞれの特徴は以下の通りですので、色々試して自分なりのオリジナルブレンド(笑)を完成させてください。

■オカラ 海水を吸って膨張します。量が増え、マキエが重くなるので遠投が効きます。
同時に深いタナまでマキエが届くようになります。
■ヌカ マキエのつなぎに使います。
バラケが良くなります。
■パン粉 比重が軽いので水面近くで漂います。
タナが浅いときに使うと効果的です。
■砂 比重が重いので沈降性が良くなります。
タナが深いときに使うと効果的です。
砂浜に行けばタダで手に入りますのでお金がかかりません(笑)
■イカゴロ 主にカジカ釣りのエサなどに使われますが、搾ってマキエに混ぜても効果的です。
粉末集魚材1袋に2本〜3本入れれば十分です。
ただし、強烈な臭いがしますので、下手なところに付着させないように(笑)
■マグロブロック
サシエにマグロは良いエサですが、冷凍ブロックをマキエに混ぜても効果的です。
私は一度だけ使って周囲が釣れていないときに一人爆釣したことがあります。
しかし、アミブロックに比べて高価なうえ、これを使わなくても十分釣れるので、それ以来使っていません。
■白アミ(イサダ)
イサダのブロックです。
オキアミブロックより、高価ですが、ホッケを寄せるのに、これ以上のマキエはないと絶賛です。
ホッケが実際食べているえさはイサダなので、食べ慣れているのでしょう。
■アミピュア
粒が非常に綺麗。
生タイプなのですぐに使えるオキアミです。
地味に人気です。


■あると便利なマキエグッズ

●バッカン
マキエやタックル入れに使います。
マキエ用なら乳白色のバケツを使ってもいいでしょう。
どちらにしてもフタ付きのものが日差しや風雨を防げるのでお勧めです。
●水くみバッカン
名前の通り海中に投げ入れて水をくむのに使います。
片側に重りが付いていて水をくみやすくできています。
手やタックルを洗うために水をくんだり、水を入れて三脚の重しに使ったりします。
●コマセ(マキエ)ミキサー
凍ったアミエビを砕いたり、マキエを攪拌するのに使います。
高価なので私は持っていません(笑)
●砕きジョーズ
上記のコマセミキサーと同じく、凍ったアミエビを砕くのに使用します。
価格も手ごろでチカなどのサビキ釣りでも使えるので、1つあると便利です。
●遠投柄杓(マキエスプーン)
高価なものはチタンやステンでできていたり、グリップ部に化学発光体を装着できて夜釣りでも見やすくなっていたりしますが、プラスチック製の安価なもので十分です。
マキエをすくって海中に投入するときに使います。
●三脚
磯に竿を直接置くとすぐに傷だらけになりますが、三脚があると防げます。
他にエサ付け、仕掛けやウキの交換などのときにもあると便利です。
潮が付着したまま放置すると脚が固着して動かなくなるので、帰宅後は真水でよく洗いましょう。
サシエについて

魚を寄せるためのマキエに対し、食わせるためのエサをサシエと言います。
ホッケ釣りの場合、オキアミやマグロを使うのが一般的です。
市販品もありますが、簡単に自作もできます。
私は絞めたマグロを好んで使います。

●オキアミ(不凍タイプ)
サイズも各種あり、一番一般的なサシエです。
アミノ酸やハチミツを添加し変色を防いだり、集魚効果を高めたものなど色々なタイプがあります。
不凍タイプは冷凍庫でも凍らず、購入後釣り場ですぐに使うことができますが、価格は若干高めなものが多いです。

●オキアミ(冷凍タイプ)
こちらもオキアミですが、発泡スチロールの箱に入ったものは完全冷凍タイプです。
使用するためには解凍しなければなりませんが、比較的安価なので長時間釣りをする予定のときには助かります。
●絶対爆釣マグロくん
PAPAにてオリジナルのホッケのエサ。
あまりに釣れるので商品化したエサです。
作り方は下記参章。面倒な方はPAPAでご購入下さい。

■マグロのサシエの作り方−私の場合

1.安物のマグロをサイコロ大に切り分けます。
2.切り分けたマグロをコーヒーの空き瓶に入れ、「グレこれ」に浸け込みます。
 

※グレこれ=マルキュー社の「グレにこれだ!!」
オキアミ濃縮エキスが配合されていて高い集魚効果があります。

3.4時間ほど浸け込んだマグロをザルに移し、水気を切ります。使ったグレこれはマキエに混ぜ込み無駄なく使いましょう。
4.新聞紙の上に「塩えび粉」をまき、マグロを転がしながらまぶします。
  ※塩えび粉=マルキュー社の「塩えび粉」
えび粉100%の桜えび粉に塩を混ぜたもの。
集魚効果があるうえ、塩でエサが絞まるのでエサ持ちが良くなる。
保存効果もあり、マグロだけでなく色々なエサに利用可能。
5.塩えび粉をまんべんなくまぶしたら、新聞紙でくるみビニール袋に入れてから冷蔵庫で2時間ほど保存します。
6.徐々に水分が染み出てくるので、30分に一度くらいのペースで新聞紙を交換します。
7.完成したサシエはエサ箱に移し、出発まで冷蔵庫で保管しておくといいでしょう。

塩えび粉が発売されてから、今まで塩で絞めてから桜エビ粉をまぶしていた作業が随分簡単になりました。
生のマグロをそのまま使うより、随分とエサ持ちがよくなりますので、一度試してみてください。
(マルキューから賄賂はもらっていませんよ(笑))

■サシエ・アラカルト

「磯エビくん」
オイル漬けで投入したとたんにオイルが散り、ホッケを抜群に寄せ付けます。
このエサじゃなければ駄目だ、という釣り人もいるくらい、マニアックに人気。
「ネリックスチューブ」
チューブ式の練りエサです。エサのサイズを調節できる便利品。手も汚れずにエサをつけることができます。

 

マナーについて

最近はどこの釣り場でもマナーの悪さが目につくところが多いですね。
私だけでなく、おそらく皆さんも酷いマナー違反を何度となく目にしていることと思います。
やはり釣り人としての最低限のマナーはホッケ釣りに限らず、どんな釣りでも守るべきではないでしょうか?
そんな、ちょっと気になったマナーについて書いて終わりにしたいと思います。

■そんなに持ち帰ってどうするの?
文中のあちこちで書きましたが、ホッケは簡単に釣れる魚です。
シーズン盛期の群れに当たると2桁どころか3桁釣ることも可能な魚です。
でも、釣れるに任せて本当にそんなに持ち帰る必要がありますか?
サイズに関係なく根こそぎ釣って楽しいですか?
2桁だって帰ってから捌くのは大変ですよ。
小さい魚はリリースする、食べる分だけ釣ったら納竿する、そんな心の余裕をもってホッケ釣りを楽しみましょうよ。

■捌いたウロはそのままですか?
釣れたホッケを帰宅してから疲れた体で捌くのは大変です。
だから釣り場で捌いて持ち帰るのは良しとしましょう。
でも、どうして捌いたあとの頭やウロをそのまま放置して行くのですか?
自分が楽をできればそれでいいのですか?
ちょっと運んで海中に捨てるならエサにもなるでしょう。
放置すれば異臭を放ち、釣り場を汚すゴミでしかありません。
キツネやカラスも寄ってきて悪さをします。
せめて深さのある海中にすてましょうよ。
それができないのなら持ち帰ってください。

■自宅の庭にゴミを捨てますか?
釣り場はどこもゴミがいっぱい。
ちょっとした心がけひとつでそのゴミ、減らせませんか?
意識的に捨てなくても風で袋が飛ばされることもあるでしょう。
だったら釣具店で入れてくれた袋は事前に車の中に置いて行ってはどうでしょう。
そんな、あなたの気持ちひとつで釣り場のゴミは減らせるはずです。
機会があったら有名な釣り場のひとつである神恵内村の大森海岸を見てください。
釣り場はおろか、向かいの道の駅のゴミ箱はいつも溢れています。
トイレの水道で釣ったホッケを捌く輩までいたそうです。
あなたは自分の家の庭にゴミをばら撒かれたらどう思いますか?
トイレに他人の家で捌いた魚のウロを流されたらどう思いますか?
せっかく楽しませてくれた自然&磯です。
いつでも綺麗にしておきましょうよ。

■その横の道、車は通れますか?
なんだかんだと言っても釣りは所詮、趣味と道楽です。
道楽者に仕事の邪魔をされても漁師は黙っていなければいけませんか?
港の真ん中に停めた、あなたの車の横を他の車は通れますか?
トラックやフォークリフトも通りますよ。
遊びに来ておいて、そこを生活の糧としている方の邪魔をすることは許されません。
釣り場に行く前に、もう一度辺りを見回してください。
もし港の駐車スペースに空きがなければ少し歩きましょうよ。
釣り人と漁師、同じ海を利用する者として協力&共存したいものですね。

最後に

「ホッケ釣りは簡単、簡単」と書きながら、こんなに長く書き連ねてしまいました。
最後まで読んでくださった方、お付き合いありがとうございました。
「百聞は一見にしかず」と言います。
ここに書いたことくらい、何度か釣行すれば誰にでも分かることばかりです。
難しく考えないで一緒に釣りに行きませんか?
何か分からなければ、さぁPAPAへ(笑)
ご一緒に楽しみましょう。


Let's Fishing!!

 

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